咲紗の、本とチワワとコーヒーと ~愛すべき本たちとの日々~

読書大好き咲紗が、読んだ本の感想やご紹介をしていきます

2020-01-01から1ヶ月間の記事一覧

ローマ人の物語 ユリウス・カエサル ルビコン以前(中) 塩野七生

2004年9月1日 新潮文庫 さて、続きです。 スペインから戻ったカエサルは、「三頭政治」を成立させます。 若き軍事の天才で、人気絶大のポンペイウスと、大金持ちクラッススの間でひそかに協約を結び、元老院に対抗する政力を作り上げたのです。 そして自分は…

ローマ人の物語 ユリウス・カエサル ルビコン以前(上) 塩野七生

2004年9月1日 新潮文庫 ユリウス・カエサルは、紀元前100年という覚えやすい年に産まれました。 家は名門ではありましたが、あまり経済状態は良くなく、いわゆる高級住宅地ではなく庶民的な「スブッラ」に住んでいました。 母は学者一家の生まれで、法学者と…

おそろし 三島屋変調百物語事始  宮部 みゆき

2012年4月25日 角川文庫 もっのすごく面白いです。 何というか、深みがあり、じ~んと心にしみわたります。 一つ一つの物語が最後見事につながっていき、主人公おちかの心の動きが丁寧に書かれていて、ついつい、おちかがんばれ、と感情移入してしまいます。…

暗闇坂の人喰いの木  島田 荘司

1994年6月15日 講談社文庫 すごい!すごすぎる! 何という面白さ! 「占星術殺人事件」で、この島田先生は天才ではないかと思ったけれど、やっぱりこのお方、ただ者ではない。 700ページ近い大作ですが、ちっとも中だるみせず、退屈などするはずもありません…

夏期限定トロピカルパフェ事件  米澤 穂信

2006年4月14日 創元推理文庫 「いちごタルト事件」第2弾。 相変わらず小市民を目指す、小鳩君と小佐内さん。 いちごタルトは短編になっていましたが、今回は、最初は一見短編に見えるようで、実は全部つながっています。 最初は軽い事柄から始まりますが、…

イナイ×イナイ  森 博嗣

2010年9月15日 講談社文庫 軽くて読みやすい、正にコージーミステリといった感じです。 この、森博嗣先生の作品ですが、一杯シリーズがあって、このブログにも乗せた犀川先生と萌絵のS&Mシリーズ、「黒猫の三角」のVシリーズ、そしてこの作品はXシリーズとい…

夜は短し歩けよ乙女  森見 登美彦

2008年12月25日 角川文庫 これは楽しい!面白い!面白すぎる!! この世界観、すっごく好きかも! ずーっと読みたいと思っていて、またまたブックオフでついに見つけました。 108円バンザイ! でも、ここまで面白いとは思っていませんでした。 このフシギな…

大草原の小さな家②  ローラ・インガルス・ワイルダー

1972年8月10日 恩地三保子訳 福音館書店 前回から続きます。 ローラの生きた時代は、今から150年近くも前のこと。 今の大都会アメリカからは考えられないような生活環境です。 ネイティブアメリカンとはこうだったのか、ということがわかります。 家の中に入…

大草原の小さな家①  ローラ・インガルス・ワイルダー

1972年8月10日 恩地三保子訳 福音館書店 この本は、私が幼稚園くらいの時からずーっと家にありました。 実に40年! 何度か読もうとしたのですが、数ページでいつも挫折し、読めたためしがありませんでした。 この歳になって初めて読み終え、分かったことは、…

聖☆おにいさん⑥~⑨  中村 光

2010年12月24日~2013年8月23日 講談社 相変わらずゆる~く休日を満喫しているブッダとイエス。 今回もいろいろ傑作エピソードがありましたが、咲紗のお気に入りは 今頃になって親知らずが痛み出し、歯医者に行くイエスなのですが、イエスの治療をした歯医者…

ある閉ざされた雪の山荘で  東野 圭吾

1996年1月15日 講談社文庫 いや~・・・重い。 結構、内容が濃いです。 でも先が知りたくて、一体どうなる?という気持ちとともに、一気に読んでしまいました。 たいていの推理小説は、なんとなーく犯人を予想するのですが、この作品に関しては一切できません…

どんどん橋、落ちた(新装改訂版)  綾辻 行人

1999年10月 講談社文庫 あの本格ミステリ、綾辻行人先生の作品ですので、てっきりミステリーもしくはホラーの、内容の濃い短編集だと思い込んでいました。 が! 読んでいくうち、わりかし早い段階で 「ん?」 となり 「あれ?」 になり 「こ、これは!!」 …

氷菓  米澤 穂信

2001年11月1日 角川文庫 米澤穂信先生のデビュー作で、古典部シリーズと呼ばれているものです。 「いちごタルト」と同じで、日常の小さな謎を解くというものでした。 最初はちょっと面白くない感じがしましたが、後半一気に盛り上がり、面白くなっていきま…

ロードス島攻防記  塩野 七生

1991年5月25日 新潮文庫 日本人にはなじみがないのではないでしょうか? ロードス島で起こったこの激しい戦争と、聖ヨハネ騎士団。 この本を読んで、咲紗も初めて知りました。 テンプル騎士団は知っていましたが、聖ヨハネ騎士団は医療の仕事をしていたそう…

鬼灯(ほおずき)の冷徹 壱・参  江口 夏実

2011年5月23日 2011年11月22日 講談社 コミックス 咲紗、このマンガ大好きなんですよね~。 超笑えるのです。 最初見たのはアニメで、すっかりはまってしまいました。 地獄のお話で、閻魔大王の右腕、鬼の鬼灯が主人公ですが、この人がいつも無表情なのだけど…

お金持ち生活のつくり方  佐々木 裕平 

2016年2月2日 こう書房 kindle この本は、どうやってお金持ちになるかという具体的な方法ではなく、お金持ちになるための心構えを書いています。 投資をコツコツやるのは基本中の基本。 お金に働かせるも同様です。 さてどんな心構えかというと、読んでいて…

運動指導者が断言!ダイエットは運動1割、食事9割  森 拓郎

2014年7月15日 インプレス kindle 自慢じゃありませんが、ここ2年ほどで10キロ以上太った咲紗。 非常にまずいです。 何とかせねばという気持ちで読んでみたのが本書です。 内容はかなり簡略してご紹介します。 痩せない原因=単純に「食べ過ぎ」 太る原因は…

冷たい密室と博士たち  森 博嗣

1999年3月15日 講談社文庫 犀川先生のと萌絵のS&Mシリーズ、第2弾。 相変わらずバリバリ理系です。 あまりにも理系すぎ、若干わからないところもありましたが、物語の本筋とは関係ないので大丈夫でした。 面白く読みましたが、でも・・・どうしても気になる…

午前零時のサンドリヨン  相沢 沙呼

2009年10月15日 東京創元社 第十九回鮎川哲也受賞作だそうです。 本の最後に選考委員の選評が載っていました。 委員の中には、何と島田荘司先生がいらっしゃいます。 読んでみると、内容はとても良かったと思います。 細かいところまで深く考えられているし…

仮面山荘殺人事件  東野 圭吾

1995年3月15日 講談社文庫 今回のブログは、非常にあいまいな書き方になってしまいます。 詳しく書いてしまうとネタバレになって、全くこの作品の面白さが損なわれてしまうからです。 ただ、咲紗は読んだときに、もしかしたらこういう展開なんじゃないかな~…

ローマ人の物語 勝者の混迷 上・下  塩野 七生

2002年9月1日 新潮文庫 前回の「ハンニバル戦記」の主役、カルタゴの名将ハンニバルが、こんな言葉を残しています。 「いかなる強大国といえども、長期にわたって安泰であり続けることはできない。国外には敵を持たなくなっても、国内に敵を持つようになる。…

Another エピソードS  綾辻 行人

2016年6月25日 角川文庫 実際には、2013年に書かれたようです。 見崎鳴ちゃんの続編です。 綾辻先生ならではの書き方です。 本だから成り立つ。決して映像にはできない、というトリックの仕方です。 こっちの鳴ちゃんの方が、「Another」より生き生きしてい…

Another 上・下  綾辻 行人

2011年11月25日 角川文庫 この作品はもう何度も読んでいますが、やはり面白いです。 最後のクライマックスになると、一息に読んでしまいます。 こちら、文庫は2011年ですが、実際はもっと前で、舞台は1998年です。 主人公の中学三年生達は、もう携帯を持って…

梟(ふくろう)の城  司馬遼太郎

1965年3月30日 新潮文庫 以前、プロフィールやブレイクタイムでも書きましたが、司馬遼太郎先生と言えば「街道をゆく」。 このエッセイの文章の美しさ、内容の充実した面白さに魅せられ、読書の世界にはまりました。 そして司馬先生の大ファンになりました。…

文豪ストレイドッグス1・2

原作 朝霧カフカ 画 春河35 2013年4月4日~8月3日 角川書店 コミック アクションシーンになると、かなり雑になってしまう感がありますが、この絵かわいくて好きです。 発想がなかなか面白いです。 昔の文豪たちの名前を持った「異能のもの」達が、その作品名…

バスカヴィル家の犬  コナン・ドイル  

延原 謙 訳 1954年5月10日 新潮文庫 シャーロック・ホームズもので有名な作品ですね。 これは1901年の作品だそうです。実に119年前! それなのに今も広く読まれ続けているのはすごいことですね。 でも、実は私はシャーロック・ホームズ物があまり好きではあ…

とある魔術の禁書目録(インデックス) 鎌池 和馬

2004年4月25日 電撃文庫 先に読んだ「はてしない物語」とはまた全然違ったタイプのファンタジーです。 一時よく題名を聞いた作品ですね。 アニメにもなりましので、ご存じの方も多いでしょう。 読んでみると咲紗(サーシャ)にようなおばさんでも、結構面白…

インフェルノ 上・下  ダン・ブラウン 

越前敏弥 訳 2013年11月28日 角川書店 「ダ・ヴィンチ・コード」でおなじみ、ラングドン教授シリーズ第4弾。 シリーズ毎回そうですが、相変わらずラングドンは世界中を走り回り、芸術や歴史をもとにいろんなことを考えさせられ、逃げたりなんだり忙しいです…

ローマ人の物語 ハンニバル戦記 上・中・下②  塩野 七生

2002年7月1日 さて、ローマの名称の一人であり、後に「スキピオ・アフリカヌス」と呼ばれるようになる、スキピオが登場します。 この人は貴族の出で、育ちがよく、人から好かれるといういい性質を持っており、なかなかのイケメンだったそうです。 その人から…

ローマ人の物語 ハンニバル戦記 上・中・下① 塩野 七生

2002年7月1日 新潮文庫 紀元前264年から、第一次ポエニ戦役が始まります。 シチリアをめぐり、ローマとカルタゴの間で紛争が起きたのです。 カルタゴは当時アフリカで最も栄えた大国であり、海での戦いに優れており、大きくて立派な軍船を多く持っていま…