咲紗の、本とチワワとコーヒーと ~愛すべき本たちとの日々~

読書大好き咲紗が、読んだ本の感想やご紹介をしていきます

2021-04-01から1ヶ月間の記事一覧

星降り山荘の殺人  新装版   倉知淳   講談社文庫

新装版なので2017年ですが、実際は1996年の作品です。 なので、携帯がまだ一部の人しか持っていないときで、これが大きな事件のカギともなっています。 前の作品ですが、いまでもミステリーランキングで上位を占める人気作品ですね。 山荘に集まった初対面の…

推し、燃ゆ   宇佐見りん   河出書房新社

ネタバレしていますので、嫌な方はご注意ください。 本年度芥川賞受賞作ですので、ご存じの方も多いでしょう。 若干21歳という若さで受賞されたそうです。すごいですね。 思ったより、短い作品。あっという間に読めてしまいます。 ・・・・・・・でも・・・ …

そして、バトンは渡された   瀬尾まいこ   文春文庫

2019年本屋大賞受賞作です。 何度も家庭環境が変わり、2人の母親と3人の父親がいる優子。 こんな生い立ちだと、周りの人は彼女が不幸であることを連想します。 しかし彼女は言います。 「困った。全然不幸ではないのだ」と。 どの親も、彼女を一生懸命育て…

陰陽師 鳳凰ノ巻   夢枕獏   文春文庫

このシリーズ、清明と博雅のやり取りを読むと、なんだかほっとします。 懐かしいところへ帰ってきたような気がするというか・・・。 内容はおどろおどろしいものや、哀しいものが多くても、二人の存在が救いなのです。 二人はいつも、ほろほろと酒を飲む。 …

ブラック・ショーマンと名もなき町の殺人  東野圭吾  光文社

東野圭吾先生の最新作です。 表紙の絵がオシャレで、読みたい読みたいと思っていた作品でした。 東野圭吾先生ってホントにたくさん作品があるのですが、また新しいキャラクターが出てきたな、という感じです。 まさに、今の物語。コロナ禍の、観光業が立ち行…

Yの悲劇  エラリー・クイーン  鮎川信夫訳  創元推理文庫

高校生の時に1度読んで、衝撃を受けた作品です。 今読み返してみると、こんなに差別用語満載だったのかと、ちょっとびっくりしました。 こんなのがよく平気で出版されていたものです。 今だったらどれだけ批判を被ることでしょうか。 作者がそうなのか、訳…

老後の資金がありません   垣谷美雨   中央公庫

てっきりエッセイだと思っていたら、小説でした。 いや~、身につまされました。 老後のためにと思っていたなけなしの貯金が、思いもかけず娘のハデ婚やら舅の立派な葬儀やらなんやかんやで、もろくも崩れ去っていく主人公。 さらに追い打ちをかけるように、…

イニシエーション・ラヴ   乾くるみ   文春文庫

ミステリーランキングに、必ずと言っていいほど入ってくる作品です。 普通の恋愛小説と思いきや、最後に全く違ったものになるのだ、という評判でしたので一体どんなどんでん返しが待っているのか、楽しみにしながら読み進めました。 最後、なるほど確かにび…

この本を盗む者は  深緑野分   角川書店  

本屋大賞ノミネート作品です。 こういうファンタジー大好きです。 正に「本の本」。読書好きにはたまりません。 もう設定からしてワクワクしてしまいます。 物語の舞台は、有名な書物の蒐集家であったひいおじいさんと、その娘であるおばあさんが、コツコツ…