咲紗の、本とチワワとコーヒーと ~愛すべき本たちとの日々~

読書大好き咲紗が、読んだ本の感想やご紹介をしていきます

日本の小説

人間    又吉 直樹

2019年12月6日 毎日新聞出版 ピース又吉の最新作です。 今回は、絵やエッセイなどを描く芸術家を志す青年たちの物語。 この作品では、登場人物たちの口から、又吉自身の思想をかなり語らせています。 どこまでが彼自身の話で、どこまでがフィクションなのか…

ジェノサイド  高野 和明

2011年3月30日 角川書店 2011年上半期「本の雑誌」ベスト10の第一位作品だそうです。 この本がバーッと本屋に並んだ時、ものすごく読みたいと思いましたが、分厚くて高くて、手が出ませんでした。 ブックオフで見つけて迷わず購入! ブックオフばんざい! 10…

掟上今日子の備忘録  西尾維新

2014年10月14日 講談社 主人公、掟上今日子は一日しか記憶が持たず、寝たらすべてリセットされてしまいます。 実際、そういう人はいるそうです。 事故などで脳に損傷を負ったりとかで。 今日子さんも生まれつきというわけではなさそうでした。 これもシリー…

火花    又吉 直樹

2015年3月15日 文藝春秋 第153回芥川賞受賞作であり、お笑いコンビ「ピース」の又吉が書いたことで、超話題となった作品。 お読みになった方もかなり多いと思います。 いや~・・・・、素晴らしい作品にまた出会えました。 元々ピースの又吉は、すごい読書家…

ノックの音が   星 新一

1972年8月15日 講談社文庫 高校生の時、友達の陽子ちゃんが「これ、面白いよ」と言っていた作品です。 それから、実に30年! ついに読む機会を得ました。 全編「ノックの音がした」という一文から始まる短編集であり、この同じ一文からそれぞれいろいろな話…

万能鑑定士Qの事件簿Ⅰ・Ⅱ  松岡 圭祐 

2010年4月25日 角川文庫 まず「Ⅰ」の表紙をめくるとすぐ裏に、 「これは二冊で一つのエピソードです(上・下巻)と書いてあるじゃありませんか。 マジか! そんなの表紙を見ただけじゃわからないじゃないかー! ちょっと売り方が汚いんじゃないの! しかし…

葉桜の季節に君を想うということ   歌野 晶午

2007年5月10日 文春文庫 こちらも、面白いミステリーランキングの必ず上位に入ってくる作品。 ミステリーといえば、日本・海外問わずシリーズ物が多いですが、これは違います。 一言でいえば・・・・ だまされた~!!! 完全にだまされました。 頭の中で描…

超高速!参勤交代  土橋章宏

2015年4月15日 講談社文庫 題名と映画の予告編から、てっきりアハハと笑えるギャグだと思っていましたが、違いました。 意外にまじめなお話でした。 陸奥国藩主、内藤政醇(まさあつ)は幼い頃、乳母の虐待にあって閉所恐怖症。トイレのドアも閉められない…

鴨川ホルモー  万城目 学

2009年2月25日 角川文庫 万城目学、森見登美彦、綾辻行人・・京大出身の作家は多いです。 なかでも森見登美彦先生は、京大を舞台にした作品が非常に多いですが、万城目学先生のこの「鴨川ホルモー」も、もろ京大が舞台。 私は子供のころ、京大の学生さん…

王妃マリー・アントワネット 上・下巻  遠藤 周作

1985年3月25日 新潮文庫 あまりにも有名な、王妃マリー・アントワネットとフランス革命。 この本は史実通りのことと、フィクションが少し入り混じっているようですが、大半は事実のようです。 あまりにも華やかなヴェルサイユ時代と、革命後の囚人としての…

魍魎の匣(もうりょうのはこ)京極夏彦

1995年1月5日 講談社ノベルズ う~ん・・・なんだか・・・なんだかなぁ・・・うう~ん・・・という感じ。 いや、決して面白くないというわけではないのです。 が、なにしろ、加奈子がかわいそうすぎます!ひどすぎます!こんな目にあわされる理由がないでし…

蜩ノ記(ひぐらしのき)葉室 麟

2011年11月10日 祥伝社 2017年に亡くなられた、葉室麟(はむろ りん)先生の作品。第146回直木賞受賞。 10年後に切腹を命じられた侍の生き様です。主人公は、静かに自分の役目を務めながら、その日を迎えようとしています。 そして、農民と侍、侍と癒着する…