万能鑑定士Qの事件簿Ⅰ・Ⅱ 松岡 圭祐
2010年4月25日 角川文庫
まず「Ⅰ」の表紙をめくるとすぐ裏に、
「これは二冊で一つのエピソードです(上・下巻)と書いてあるじゃありませんか。
マジか!
そんなの表紙を見ただけじゃわからないじゃないかー!
ちょっと売り方が汚いんじゃないの!
しかし読むと、やはり続きが気になります。
本好きの悲しいサガでしょうか・・・・。
仕方なく、トコトコと外出して買いに行きました。
この汚い戦略に若干の反発と怒りを感じながら読み進めました。
主人公の莉子というのも、あまり好きな名前ではありません。(全国のリコさん、ごめんなさい)
ただ、彼女自身は非常に魅力的で、好感の持てるヒロインでした。
読んでいて、まずこんなことはあり得ないと思うことが多かったですが、ハイパーインフレに関しては読んでいて少し、いや、かなり怖くなりました。
この作品では、原因は偽札でしたが、ほかの原因でこんなことがおこったら・・・・。
私は金融機関に勤めていて、よくインフレに備えて、資産を分散させましょうとうたっているのですが、私の資産は日本円のみ。
円が紙くずになったらおしまいです。
やはり米ドルとかも少し持っていた方がいいのでしょうか‥‥。
怒りながら読みましたが、内容はなかなかの面白さでした。
コロコロと場面が変わって飽きさせないし、それでいて混乱させることもありません。
しかし犯人は、私がこの人であってほしくなかった人でした。少し悲しいです。
しかし、う~ン、インフレ・・・・。資産分散、真剣に考えてみようかな。