掟上今日子の備忘録 西尾維新
2014年10月14日 講談社
主人公、掟上今日子は一日しか記憶が持たず、寝たらすべてリセットされてしまいます。
実際、そういう人はいるそうです。
事故などで脳に損傷を負ったりとかで。
今日子さんも生まれつきというわけではなさそうでした。
これもシリーズものなので、そういうところは徐々に明らかになっていくのでしょう。
若干、文章が読みにくい感があります。
くどいし、長々と説明しすぎるし、会話がやけに不自然です。
今まで読んだ作者たちは、流れる水のような文章が多かったのですが・・・。
ただ、面白くないわけではありません。
今日子さんのベッドの上の天井に張っている紙。そこに書かれている文章は結構衝撃的です。
「お前の名は掟上今日子。探偵として生きていく。」
こう、でかでかと書かれているのです。
一体だれが書いたのか・・・。これも大きな謎として残ります。
記憶のない状態で目覚める今日子さんは、天井のこの字を見て、どのように感じているのでしょうか。
でもこういう記憶が一日しか持たない人は、本人もつらいでしょうが、周りの人間が悲劇だと思うのですが。
どんなにその人を愛していても、どんどん忘れられてしまうのですから。
全く知らない人を見る目で見つめられると、どんなにつらいでしょうか。
今日子さんが、仕事とはいえ、一人の作家の全作品九九冊を一気に読もうとするところがありますが、読書好きとしてはこういうことを一度はやってみたいものです。
今日子さんは寝たら忘れてしまうので、完徹でやるという無茶ぶりですが、本人もやってみたかったとのこと。
デビュー作から順番に九九冊・・・。面白そうですよね。
ただ実際は、順番に読むというのは結構難しいでしょうね。手にはいらないものもあるでしょうし。
ちなみにこの作者の名前、ローマ字にすると上から読んでも下から読んでも一緒です。どうでもいいことですが。
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