人形館の殺人 綾辻 行人
1993年5月15日 講談社文庫
一か月近くもブログ更新してませんでした。
なぜかというと、実は図書館で九冊も本を借りてしまい、何とか急いで読まねばと必死になっていたので、ついつい更新を後回しにしてしまいました。
ようやく読み終わり、無事返却(返却を催促する電話はきましたが。反省)。ブログ更新も久々にできました。
この九冊は、またこのブログ内で随時紹介していきたいと思います。
さて、「館シリーズ」四作目。これまでの三作はしょっぱなからドカーンと殺人、もしくは事件が起きて、その後もなかなか激しいのですが、この作品は割と静かに展開していきます。
シリーズの中でも異質だと、綾辻先生自身もおっしゃっています。
なかでも、島田潔の事件へのかかわり方と、中村青司の建てた館がこういう形で出てくるとは・・・。
確かにものすごく今までとは違って、これはこれでとても面白く読みました。
しかし、最後まで読んでも、いくつかの謎がまだ残されたままです。
これはわざとそう言う風に演出しているのでしょうか?
好きなように解釈してくれということなのでしょうか。
結局、死んだ子供は誰だったのか?主人公の父親が家にマネキンを置いた理由は?
自殺した理由は?木の下にマネキンを埋めたのはなぜ?それともまさかあの木の下のマネキンは主人公の妄想?
う~ん、わからない・・・。
そして主人公の描く病的な絵は、彼の内面を深く深くえぐりだしています。
こんな絵描く人が身近にいたら、ちょっと、いやかなり嫌ですね。
実はこの作品、前回このブログでもご紹介した、島田荘司先生の「占星術殺人事件」に影響を受けて書かれたものだそうです。
なんと!すごい偶然。
たしかにそうかも。「占星術~」の数人の遺体の状況と、この作品に出てくる数々のマネキン・・・。
なんとなく似ています。
面白いものですね。
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