すべてがFになる 森 博嗣
1998年12月15日 講談社文庫
面白いミステリーランキングの、必ず上位に乗ってきている作品だったので、ぜひ一度読んでみたかったのです。
意外だったのは、最近のランキングに乗ってきているので、てっきりそれほど昔の作品ではないと思っていましたが、1998年とはびっくりしました。
でも全然古さを感じさせませんでした。
今までたくさんのミステリーを、日本・海外問わず読んできましたが、この作品の死体の発見シーンは一番強烈だったと言っていいでしょう。
死体が機械の上に乗って、トコトコ移動する、しかもウェディングドレスを着て、両手両足を切断されて・・・という凄惨さ。
ここまでインパクトの強い死体の現れ方は初めてです。
また、舞台となっているハイテク研究所の特殊性も、一番でした。
ここまで、被害者のことを誰もかわいそうに思わないという点も珍しいです。
そしてなにより・・・動機がよくわかりません。
犯人の頭が良すぎるのか、私の理解力が足りないのかよくわかりませんが、動機が理解できないのです。
死体発見と途中の経過が面白い分、ちょっと残念な気がしますが・・・。
ただ、全体的にさすがランキング上位に入るだけあって、非常に面白いし、話にぐいぐい引き込まれます。
全体的に知的で、いい印象です。
また、犀川先生と萌絵のコンビもいいですね。
これはシリーズ第一作目、まだまだこの二人の活躍は続きます。
私としては、犀川の妹の世津子が好きですね。また出てきてほしいです。
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