日本国記 百田尚樹 幻冬舎
日本の通史です。
通史なので、一時代ずつ、さっと要点のみですが、半分以上が江戸時代から近現代で占められています。
やはり、残っている資料とかの差でしょうか。
古代になるとどうしても資料が少なく、推測でしかないので致し方ない面もありますが、もしかしたらいろいろと違っていることもあるかもしれないなぁ。
聖徳太子は、実はいなかったのでは、という説も出てきてます。
あの有名な肖像画は、どうやら別人らしいですね。
この本を読んで知りましたが、豊臣秀吉は手の指が6本ある、多指症候群というものだったそうです。
そんなことが、彼が様々に知恵を凝らしてのし上がり、ついには天下を取るまでになった所以なのでしょうか。
また、つい先日新聞に、明智光秀は自分自身はどうやら本能寺には行かなかった、というのが真実のようだ、と書かれていました。
これはちょっとびっくりです。
では明智はその時どこにいて、何をしていたのでしょうか。
ここにも何か陰謀が隠されているのでしょうか。
明智光秀生存説は前からあって、徳川家が僧に姿を変えた明智を隠しており、その姿を見た、明智ゆかりの春日局がびっくりした、という話も残っています。
あと、昔の人は、ありのままの事実を書き残すという概念があまりなかったらしく、自分に都合のいいように書いているので、いろいろ信用できない面があります。
特に古代、奈良時代などはその傾向が強かったようですね。
あと、戦争なども事実を捻じ曲げて記録していることが多いし、戦後も、都合の悪いことは隠されていました。
この作者の言っていることも、果たしてどこまで信憑性があるのか、何が真実なのかよくわからなくなってしまいました。
でも古代の時代が分かったら、面白いだろうなぁと思いますね。
真実を知るには、それこそ、ドラえもんのタイムマシンを発明して、この目で見て来るしかありませんね。
卑弥呼に会いに行ったり、大化の改新を見たり、本能寺の変や関ヶ原の戦いを見たりしてみたいものです。
しかし本当に何が真実かはよくわかりません。
先日、島田荘司著「写楽 閉じた国の幻」という、写楽の正体に迫る小説を読みましたが、写楽の正体も歴史の大きな謎の一つですね。
作者はよく研究なさっていると思いますが、それでもやはり鵜呑みにすることは出来ません。
でもやはり私は、この日本という国、そして日本人は素晴らしい、と思うのです。
戦後様々な危機が日本を襲いましたが、日本人はその真面目さ、勤勉さでその危機を乗り越え、今の日本を築いてきました。
先人たちに深く感謝の念を捧げたいと思います。
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