江戸川乱歩 青空文庫より D坂の殺人事件 人間椅子 屋根裏の散歩者
D坂の殺人事件
明智小五郎といえば、小学校時代、怪人二十面相シリーズ、よく読みました。
これはその明智初登場のお話ですが、私のイメージの明智とはちょっと違ったかな。
二十面相の時はスーツのイメージだったけれど、こちらでは浴衣を着ていて、髪ももじゃもじゃだそうです。
それにまだ20代前半。若い!
間借りしている部屋は本で埋まっていて、座る場所もないとか。
昔の作品なのに、推理小説としてはレベルが高い印象を受けました。
明智はきちんと聞き込みをし、目撃者の心理を追究し、犯人を導き出します。
さすが明智。
すぐに読めてしまう短編ですが、優れていると思います。
さすが江戸川乱歩。
なんだか、二十面相シリーズ、もう一回読みたくなってしまいました。
人間椅子
キモッ!!!!
としか言いようのない作品です。
自分の作った椅子の中に入り、そこに座る人間の体を感じて喜ぶ変質者のお話。
でも最後、見事なオチがあります。
でも一体そのオチが、果たして真実なのかどうかはわかりません。
う~ん、不気味だ。
かなり短いお話ですが、与えられるインパクトは強烈です。
江戸川乱歩ってすごい。
もっともっと読んでみたいですね。
屋根裏の散歩者
これも明智小五郎。
根っからの変質者が犯した殺人を、ほんのちょっとしたことから見抜き、真相を突き止めるのは見事です。
やっぱり子供のころ読んだ、怪人二十面相とはイメージが違いますが、あれは子供向けだし、こっちが本当の明智なのかも。
大正時代の古い作品ですが、当時のアパートの様子とか、人の様子がわかって面白いです。
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