咲紗の、本とチワワとコーヒーと ~愛すべき本たちとの日々~

読書大好き咲紗が、読んだ本の感想やご紹介をしていきます

妖怪アパートの幽雅な日常①  香月 日輪

2008年10月15日  講談社文庫

こんにちは、咲紗(サーシャ)です。

マンガにもアニメにもなった有名な作品。どれかをご覧になった方も多いでしょう。

やはりそれだけ人気の出る作品というのは、面白いですね。

主人公・夕士は中学一年の時に両親を事故で亡くし、おじさんの家で暮らしていましたが、そこの娘が同居を嫌がったことで居づらく、高校は学生寮のある所を選びます。

ところが、入学直前、学生寮が火事で焼けてしまい、立て直すまでの半年間、どこかで下宿する羽目になります。

そして、不思議な声に導かれ見つけたのが、妖怪やら幽霊やらが、普通に暮らしている妖怪アパートだったのです。

もちろん人間もいます。

除霊師の修行をしている、高校生の秋音ちゃんや、詩人の一色さん、画家の深瀬さん、霊能力者でかっこいい龍さん、などなど個性豊かな人間たち。

そして、手だけしかないが絶品のお料理を作ってくれるるり子さん、人間にあこがれ、人間のサラリーマンとして生活している佐藤さん、小さい子供の妖怪のクリと犬のシロ、などなどこれまた個性豊かな妖怪たち。

皆との触れ合いが、夕士をだんだん大人へと成長させていきます。

両親がいないことで、泣き言も弱音も言わず、頑張って頑張って、肩ひじを張って生きてきた夕士ですが、妖怪たちも当たり前の存在であり、自分が知らなかっただけで、自分の知ってる世界や常識など、ほんのちっぽけなことだと気づき、少し肩の力を抜いて生きていこうと決意します。

妖怪たちも様々な事情を抱えています。

るり子さんはストーカーに殺されてバラバラにされ、クリは母親からの虐待により殺され・・・など、けっして幸せな状況ではありません。

でも、それを「一つの現実」として受け止め、自分たちの日常に受け入れることによって、それは自分の世界の一部となって生きる、確実に自分の世界は広がる。

それを知った夕士は、一旦アパートを出て学生寮に入りますが、もっともっと人間として成長したいと思い、半年後、アパートに戻ります。

ここまでが1巻です。

厳しい現実もありますが、ほんわかと暮らすアパートの住人達の姿は、よんでいてほっこりします。

どんどん成長し、いい男になっていく夕士は、とてもかっこいいのです。

ぜひおすすめしたい一冊です。

これ、まだまだ続きます。どんどん読み進めていきましょう。

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