ルームメイト 今邑彩 中公文庫
いや、これムッチャクチャ面白かったです!
こういうお話だったんだーという感じです。
これも一息に読んでしまいました。
大学生の春海は、不動産屋さんで知り合った麗子と、部屋をシェアしてルームメイトとなります。
ところが、最初地味だった彼女がだんだん変わっていき、ついに失踪してしまいます。
春海は家賃を払ってもらわないと困ることから、彼女の足取りを、大学の先輩の工藤とともに追うことになります。
が、やがて彼女の死体が見つかり、彼女が多重人格者だったことがわかります。
いった彼女を殺したのは誰なのか、彼女はどんな人生を歩んできたのか、ルームメイトなのに何も知らなかったことに春海は気づきます。
そして調べていくうちに、驚愕の真実が明らかに・・・・・
昔、「24人のビリーミリガン」という本を読みましたし、この作品の中にもその本が登場するのですが、まさにあの本みたいな感じです。
でも・・・こんな人生、不幸しか呼びませんね。
最後の真相は、かなり衝撃的です。
そして面白いのが、作者があとがきとして
「この先は後味がチョー悪いので、ここでやめてもいいよ」と一旦締めることです。
いや、そんなの初めてです。
作者が読まなくてもいいよ、というなんて。
でも、読んじゃいました。
だって、やっぱり読まないと最後の謎がわからないと思ったので。
で、やっぱり衝撃的でした。謎もわかりました。
とにかくめっちゃくちゃ面白かったです。
やっぱり、知らない人間と一緒に暮らすのは危険ですね。
そして、このお話の根底にあるものは、やはり、母親の愛です。
主人公、春海の求めていたものは、正にこれだったのでしょう。
ちょっと変わった先輩、工藤とのコンビもいいですね。
でもここにもちょっとした落とし穴が・・・・
この先は、ぜひご自身で読んでみてください。お勧めです。
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