咲紗の、本とチワワとコーヒーと ~愛すべき本たちとの日々~

読書大好き咲紗が、読んだ本の感想やご紹介をしていきます

2021-08-01から1ヶ月間の記事一覧

ローマ人の物語 Ⅷ 危機と克服① 塩野七生  新潮社

ネロが死んだあと、アウグストゥスの血を引く者が皇帝となる時代は終わりました。 しかしここから、混迷の時代が始まります 。 結局、思いもかけず皇帝になった人間は、良き政治を行うことよりも、自分の立場に溺れることが先のようです。 ネロの後、皇帝に…

おまけのこ  畑中恵  新潮文庫

若だんなシリーズ第4弾。 相変わらず・・・いや、ますます体の弱いのがひどくなった一太郎。 そして相変わらず、佐助と仁吉の献身的な介護・・・いや、面倒を見てもらって何とか日々を過ごしています。 今回もとっても面白いです。 同じ妖達からも、仏です…

改訂完全版 斜め屋敷の犯罪  島田荘司  講談社文庫

改訂版が2016年だけれど、実際にはもっと前の作品です。 御手洗潔シリーズは、やっぱり期待を裏切りませんねぇ。 これも、猛烈に面白いのです。 ピサの斜塔のように斜めに建てられた館で起こる殺人事件。 雪は降っていますが、別に孤立してはいません。 いわ…

鬼人幻燈抄 葛野編 水泡の日々  中西モトオ  双葉社 kindle

あまりにも表紙がきれいなので、つい買ってしまいました。 WEB小説だったものを、本にしたものだそうです。 思っていたより、壮絶な物語でした。 鬼と戦う物語なので、一見「鬼滅の刃」っぽいのですが、読んでみると全然違います。 甚太には妹の鈴音がいます…

僧正殺人事件  ヴァン・ダイン  鈴木幸夫訳  グーテンベルク21

正に古典ミステリ。 kindleになったのが2003年ですが、実際は1929年の作品です。 作品中のヴァン・ダインが「私」という語り手として登場するのですが、面白いくらいに存在感がなしです。 まれ~に、主人公のファイロ・ヴァンスが「ねぇ、ヴァン」と話しかけ…