珈琲店 タレーランの事件簿 また会えたならあなたの淹れた珈琲を 岡崎 琢磨
2012年8月18日 宝島社文庫
「ビブリア古書堂の事件手帳」以来、この手の日常謎解き物が増えましたね。
そして決まって表紙はとてもかわいいイラスト。
この作品もその一つです。
まさにコージーミステリといった感じです。
実は咲紗は「ビブリア~」がちょっと苦手です。
男性主人公はいいのですが、ヒロインに全く魅力を感じないからです。
このタレーランは、ヒロインの美星バリスタはまあまあ良いのですが、主人公の男性がちょっと・・・。
魅力がないというのではないのですが、この人、美星バリスタに近づきたいと思っている割には、自分のことに関して嘘ばかりついていて、美星バリスタに対してあまり誠意がないような気がするのです。
もちろん、美星バリスタの危機の時は身をもって彼女を助けようとしますし、優しい面も一杯あり、良い人ではあるのですが。
名前からして嘘でしたからねぇ・・・。
それにもう一つ重大な嘘が・・・あ、ネタバレになるからこれ以上は言えませんが・・・。
美星バリスタが本当に好きなら、嘘なんかついちゃいけませんねぇ。
美星バリスタはそのするどい推理力から、早くから見抜いていたらしいのですが、そういう問題ではないでしょう。
なのにそんな彼に優しく接する美星バリスタ。全く男って・・・。
それはともかく、こういう静かなムードの古いタイプの喫茶店で、ゆっくりコーヒーを飲むのは咲紗も好きです。
紅茶やお茶よりは、コーヒーが好きな咲紗。今もコーヒーを飲みながら、このブログを書いています。
最近はコーヒーと言えば、スタバとかのカフェが多いですが、こういう喫茶店も捨てがたいです。
自分で豆をひいてまで飲もうとは、めんどくさいので夢にも思わない咲紗ですが。もっと簡単なのがいいですね。
この作品は、作者のデビュー作だそうです。
やはりなんとなく文章がぎこちない気がしますが、デビュー作なのでいたしかたなし。
それにシリーズとなって、もう何冊か出ていますね。
また、世界の三大「幻のコーヒー」、イタチコーヒー、モンキーコーヒー、タヌキコーヒーなるものがあるとは知りませんでした。
豆の取り方を知ると、あまり飲みたいとは思わないですが、面白いですね。
全体的にコーヒーのいい香りが漂う感じのする作品です。
なんだか喫茶店に行きたい気持ちになりますよ。