遠野物語 柳田 国男
1992年5月25日 新潮文庫
こんにちは、咲紗(サーシャ)です。
アラブの次は、日本といきましょう。
この本はぜひ一度読んでみたかったのです。
1992年となっていますが、もちろんもっともっと前の作品です。
「エンノ」だと思っていたら、「トウノ」と読むのですね。
岩手県に伝わる古い古い伝承をまとめたものです。
古い言葉遣いで書かれていますが読みやすく、内容は良く理解できました。
アラビアンナイトとは、全然違っていますね。
山人あり、ヤマンバあり、ザシキワラシ、カッパ、マボロシ(幽霊)、天狗、土地の由来等々盛りだくさんです。
淡々と書かれていますが、結構ものすごい内容のものもあります。
この山の人とか、ヤマンバって、本当にいたのでしょうか?
案外いたのかもしれませんね。
世を捨て、山の中に引きこもった人たちとか・・・。
カッパなども、どこか体に障害を持った人たちだったのではないでしょうか?
カッパの子供を産む女性は割といたらしく、その子供はことごとく殺してしまうのだとか。
ちょっとびっくりですね。
天狗は、遭難して日本に流れ着いた外国人だったという説があります。
たしかに、赤い顔、高い鼻は、当時の日本人には天狗に見えたことでしょう。
昔、電気も何もなかった時代、しかも岩手のような山の中です。
今では考えられない、不思議な現象もたくさんあったかもしれないし、不思議な人もいたのかもしれません。
面白くて、非常に貴重な本です。
日本人なら、ぜひ一度読んでみるべきものだと思います。
ただ、最後に載っていた「遠野物語の価値」という記事は、あまり読む価値はありません。