咲紗の、本とチワワとコーヒーと ~愛すべき本たちとの日々~

読書大好き咲紗が、読んだ本の感想やご紹介をしていきます

アラビアンナイトを楽しむために  阿刀田 高

1986年12月10日  新潮文庫

こんにちは、咲紗(サーシャ)です。

アラビアンナイトって、実はよく知らないのです。

アラジン、シンドバッド、アリババ・・・実はあまり区別がついていません。

アラジンとシンドバッドは、ディズニーで少しは知ってはいますが、なにぶんディズニーだからどこまでが本当のお話なのか・・・。

この作品にはあまり有名な話は載っていませんが、千夜一夜物語って、結構面白いです。

昔、シエラザードという女性が、嫁いだ王様に首をはねられないように毎夜面白い話をして、何とか生き延びたというのが千夜一夜のもとですから、そりゃ面白いでしょう。

続きを聞きたいばかりに、ついに王様はシエラザードの首をはねるのをやめたくらいなのですから。

読んでいると、アラブの人たちってどこか能天気で生ずるいけど憎めず、女好きで、何かというとすぐ「アラーの神の思し召し」と言えばすべて許されると思っていますねぇ。

ま、キリスト教もすぐ、神様の思し召しというけれど。

そして意外と、話にとりとめがないです。

出て来る男性陣の情けないことったら。女にばっかりデレデレして。

女性の方がとってもしっかりしています。

よくこんなんで、国が成り立ちますねぇ。

日本の昔話とは違うなぁ、という感じですね。

でもなんとなーく、笑って済ませてしまえるのです。

まあ、しょうがないねぇという感じ。

この作品に載っているのは、本の一部のようです。

この長い長い物語、全部読んだ人っているんでしょうか?(いるんでしょうねぇ、やっぱり・・・)

ともあれ、初めて読んだアラビアンナイト、とっても気に入りました。

こちらが全く暗い気持ちにならないのです。

何世紀も愛されてきただけのことはありますね。