メモの魔力① 前田 裕二
50万部のベストセラーになった作品です。
前田さんはまだ32歳。なかなか優しそうな、ほんわかしたムードの方なのですが、その努力の仕方はハンパではありません。
3歳で父親、8歳で母親を亡くし、10歳上のお兄さんが医者になる夢を捨て、働いて彼を育てたのだそうです。
そんなお兄さんを喜ばせたいという気持ちと、恵まれた環境にいる人たちへの憎しみ、そうではない自分の運命への怒りと復讐の気持ち・・・
そんなことから彼はものすごい努力をし、メモを取るということもその頃から始めたのだそうです。
正直な方ですね。普通、そんな自分の気持ちは隠して、きれいごとを言うものなのに・・・
では、その前田さんのメモ術を簡単ですがご紹介します。
なぜメモを取るのか
時間が限られている人生という旅の中で、「より本質的なことに少しでも多くの時間を割くため」
本質とは、クリエイティブで新たな知識生産につながる思考や、自分にしか思いつかないような代替不可能性の高い思考のこと。
ノートは見開きで使う
左側には「ファクト」。見聞きした客観的事実を書く。
左のページの5分の1くらいのところに縦線をひいて「標語」のための列を作る。
「要は何の話か」ということをまとめて一言で表現してみたりする。
右ページは、まず半分に分け、その左側に「抽象化」した要素を書く。
抽象化とは、「ここで書いた具体的な情報を受けて、何か言えることはないか。そこに気づきはないか。ほかに応用可能な法則はないか」と考えること。
次に抽象化した気づきを別の何かに適用して実際に行動を変えるため、右ページの右側に「転用」の要素を書く。実際のアクションにつながる粒度まで落としていくことが重要。
抽象化の際に考えるべき三つの型
「What」型・・・目の前の現象や考え方を抽象化して、また別の名前をつけて呼びなおす。
(例)空から降る水の粒→「雨」
「How型」・・・目の前の現象にはどんな特徴があるかということを深堀して考える。
(例)ポケモンには水や火など属性がある→相手に応じて攻撃方法を変える→面接官の特徴に応じて話すエピソードを変える。(ファクト→抽象化→転生)
「Why型」・・・なぜ、それがそうなのか、そうなったのかということを考える。
(例)ヒットした映画は、なぜそれが当たったのか?
この続きはまた次回にします。