黒猫の三角 森 博嗣
2002年7月15日 講談社文庫
最近、大作が続き、ちょっと疲れてしまったので軽いものを読みたいと思って読んだ作品です。
が、読むのにやけに時間がかかってしまいました。
なぜか。
登場人物たちの名前があまりにも凝りすぎていて、慣れるまで何度も読み間違い、ちょっと内容に集中できなかった感がありました。
主人公の瀬在丸紅子(せざいまるべにこ)はまだいいとして、保呂草(ほろくさ)とか、練無(ねりな)とか、紫子(むらさきこ)とか・・・
ちょっとこりすぎだ、こりゃという感じです。
「すべてがFになる」の犀川教授と萌絵シリーズがS&Mシリーズと呼ばれているのに対し、こちらは瀬在丸紅子からとって「Vシリーズ」というそうです。
それでも最後の方は一気に盛り上がって来て、犯人の正体には素直に驚きました。
「すべてがFになる」の方が私は好きですが、こちらのシリーズもまあまあかな。
ただ、あいまいに終わっているところもたくさんあります。
例えば、被害者の子供たちのエピソードは一体何だったのか。
被害者の父親はなぜあまり悲しまないのか。
あの猫は結局何の意味があったのか。
まあ・・・いいか。
それぞれの解釈に任せる、ということなのでしょう。
ちょっとなにか軽く読みたいときにはお勧めできる、コージーミステリです。
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